昔バイトしてた職種で、ウェイター、とかというのがありまして、新○急ホテルのレストラン・バーに勤めてました。
超高級、といったホテルではないのですが、そんでも、ホテルのバーの常連さんと言えば、お金持ちに間違いありますまい。
で、やはり、常連さんは接客しやすいです。
飲む、或いは食べるパターンが大体決まっておられるので、何も言われなくとも、「いつものやつ」とか、キープされたボトルの水割りセットとかを持っていくわけですね。
・・・というようなことを何で急に思い出したかと言うと、それに類することが私にも起こりましてね・・・。
といっても、コンビニだったりして・・・。
タバコが切れたので、近所のコンビにまでてくてく歩いていったんですが、自動ドアを通過するや否や、男子従業員の方がササっとレジ後方の棚から、シュピッと私の吸ってる銘柄を用意してくれるではありませんか。
いや、いっつもそこで買ってるわけではないのですが、確かにその時間帯に何度か購入したことはあると。
でも、毎回その店員さんじゃなかったですよ?
たしか。
で、大概コンビニで買うと「お一つですか」と訊かれるんですが、私は切れるまで買いに行かないので、「はい」というんですが、すなわちこの店員さんは、私が一つしか買わないことも分かってはって、先回りができたってわけで、更には私一人で来店したことも考慮に入れた・・・と言うか、きっと来店の瞬間の進行方向(というのも、その時間にはATMだけ操作しにいくこともあったり、又別の時には家人を連れ立って他のものを購入することだってあるのです)とか、目の動きとかで全てを察知しはったということで、ファミレスなんかで「ご注文を繰り返」して頂いたり、「○○でよろしかったでしょうか?」といった類の会話を強要されることが日常だった私にはとても新鮮だったです。
吸い込まれるように会計をすまして、見事にサバかれたワタクシ、気がつけば店外へ。
しかし実は、ちょっと、やられた感があります。
もし、彼と将棋を指せば確実に負ける・・・。
例えば、缶コーヒーを持ってレジへ行ったら彼はどう出るのか?
或いは、胸ポケットをタバコで膨らましていたら・・・?
と、攻防を繰り広げる二人の男を妄想してみましたが、いやいや、そういうことでなくて、このプロ根性を無下にすることは私にはできない。
すなわち、「いや、今日はタバコじゃないんだけど・・・」と思っても、きっと私は買ってしまう・・・。
またタバコを止められなくなったな、と言うお話でした。