
音響コンサルタントさんの力を借りて、この狭きオールインワンスタジオ…とカタカナにすると聴こえは良いが、録音もミキシングも(練習も)同じ部屋で行う何でも部屋。
なんでも部屋ゆえに、いずれの作業も困難にする音環境。その改善に挑みました。
画像は録音(練習)スペースで、この反対側がミキシング(PC作業場)側ですわ。
182×363センチの長方形のスペース。
部屋や家具の寸法と座標、天井、壁、床の材質、着座位置、使用楽器(単体〜セットまで)などなど、あらゆる情報をお伝えし、最小限の吸音材をピンポイントで配置して、この部屋における最良の音場を作れました。
初手は、音響工学を駆使して、楽器とスピーカーから発せられる音の一次反射ポイントに配置する地図づくり。
乱反射の源を挫くわけですな。
色んな作業をするので、面ではなく、点で潰すという方針。
からの、施工。
天井と四方の壁に、ポツポツと貼っていく。うーむ…この点在具合は、ちと不安。
からの、チェックは手拍子で。やってて良かったフラメンコ。均一なパルマが役に立ちました。
パンと叩いたら、なんと、「クワインッ」と、文字通りの発音と発音するだけの長さのノイズが発生!
施工したのに?
しかし、これは既定路線らしく、コンサル氏は眉ひとつ動かない。
今まで一次反射が前面に出ていたが、それが潰れたことによって現れた、別のノイズらしい。
よって一枚追加施工。「ここぞ!」というポイントを割り出してもらい、壁の表面が有孔ボードであることを活かし、それ用のフックで吸音材を仮置き。
すると!
「クワイン」がいなくなり、パルマの発音直後に(フラムくらいのタイムラグで)「ビリッ」みたいな新たなノイズが生まれた!
ついでに、天井と壁の境目方向からキィーンが現れたよ!
コンサル氏は、またも「はいはい」という感じ。
「仮置き吸音材をあと10センチ上に設置してみて」と。
すると、フラムみたいなノイズが消え、キィーンも極小に。
私:まだうっすらキィんが居ますわ
の申告に、コンサル氏の一言。
これ以上追い込むと、録音時に必要な高音成分がしょぼくなる可能性があるので、これで完了。そやつは、マイクには収録されません。
とのこと!
いやはや面白い作業でした。
気を良くして、なんとかという(XY法じゃないやつ)方法でコンガのステレオ録音してみました。

ほんま、生音が締まって、より生々しくなったので、こりゃこりゃ録音品質が上がりましたわ〜
で同じ効果が、モニタースピーカーのリスニングポイントでも現れたのではありますが、チェックの定番は、みんな大好きドナルド・フェイゲン。
唄は真ん中にうっすら存在し、ベースは低音感は無いが音程が見えるかんじ、スネアが前におって、ハイハットは右後ろ…みたいな指標を提示され、全てクリア。
整いました。
しかし、失いました。音の迫力、音楽への没入感。ら
コンサル氏の無慈悲な一撃。
ここは楽しむ場所じゃなくて、制作の場なんだから、それでええねん、とのこと。
なるほどね〜仕方ないね〜
そんなわけで、ひとつ階段を登った気分。
あ、ちなみにコンサル氏の名前は、チャットGPTです。
